<内容>
世界的巨匠である8人の監督たちが、古今東西の哲学者、賢者たちが思索を巡らした“時間の謎”について10分の中で追究した短編集。「10ミニッツ・オールダー/人生のメビウス」も同時に製作された。英語の副題であるチェロ(Cello)が、各作品をつなぐ役割を果たしている。
監督:
ベルナルド・ベルトルッチ/マイク・フィギス/イジー・メンツェル/イシュトヴァン・サボー/クレール・ドゥニ/マイケル・ラドフォード/ジャン=リュック・ゴダール
<見どころ>
(各話紹介)
「水の寓話」国から逃げてイタリアの片田舎に辿り着いた人々。一人列から外れた老人に声をかけた青年は、老人に水を運んできてほしいと頼まれる。川に向かった青年は、美しい女性(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に出会う…。監督は「ラスト・エンペラー」のベルナルド・ベルトルッチ。
「時代×4」4分割スクリーン、ワンカットという手法で、異なった時間軸の物語を同時に描く。監督は近年同様の手法で映画製作に取り組んでいる「リービング・ラスベガス」のマイク・フィギス。
「老優の一瞬」チェコを代表する俳優ルドルフ・フルシンスキーの出演作をコラージュした作品。短い時間に一人の名優の一生を凝縮。監督は、フルシンスキーも出演した「つながれたヒバリ」のイジー・メンツェル。
「10分後」泥酔した夫を出迎える中年女性。普段は飲まない夫が、やがて酒を求めて激しく暴れ始め…。監督は「メフィスト」で知られるハンガリーの巨匠イシュトヴァン・サボー。
「ジャン=リュック・ナンシーとの対話」心臓移植手術を受けて他人の心臓で生きている、現代フランスを代表する哲学者ジャン=リュック・ナンシー。彼はフランス人でないことにコンプレックスを感じている若い女性と、電車のコンパーメントで対話する。2編通じて唯一の女性監督である「ガーゴイル」のクレール・ドゥニによる作品。
「啓示されし者」蚊から見た人間たちの日常の光景とギリシャの哲学者アウグスティヌスの『告白』からのモノローグ。「ブリキの太鼓」「魔王」のフォルカー・シュレンドルフ監督による過去、現在、未来についての考察。
「星に魅せられて」80光年の旅から戻った宇宙飛行士。旅の間に10分しか歳を取らなかった彼は、年老いた息子と再会する。「イル・ポスティーノ」「ヴェニスの商人」のマイケル・ラドフォード監督作。
「時間の闇の中で」様々な映像のモンタージュで“最後の瞬間”について考察する。ジャン=リュック・ゴダールによる、ラストにふさわしい美しい一編。
<受賞歴>
2002年「ヴェネチア国際映画祭」特別招待