<内容>
ナチスが台頭して来た1933年2月。ルール地方の製鉄王ヨアヒム・フォン・エッセンベック男爵の誕生日を祝うため、一族が館に集まってくる。その夜、長男の未亡人ソフィ(イングリット・チューリン)と愛人関係にある総支配人フリードリッヒ(ダーク・ボガード)は、ナチス親衛隊幹部アッシェンバッハに唆され男爵を暗殺。男爵の姪の娘エリザベート(シャーロット・ランプリング)の夫で自由主義者のヘルベルトに罪が被せられる。遺言によりソフィの息子マーチン(ヘルムート・バーガー)が相続し、実権はフリードリッヒとソフィが握るのだが…。
<見どころ>
ナチスによって崩壊していく名門一族の姿を重厚なタッチで描いたルキーノ・ヴィスコンティ監督渾身の作品。ナチスによる国会議事堂放火事件、親衛隊による突撃隊の〈血の粛清〉という歴史的事件を折り込み、狂乱の時代を見事に描いている。冒頭「嘆きの天使」のディートリッヒの扮装で歌うなど、マーチン役のヘルムート・バーガーの妖しさは圧倒的で、以後ヴィスコンティ作品の重要な役を担うこととなった。不穏な空気に満ちた、ヴィスコンティのドイツ三部作の第一作。
<受賞歴>
1969年度 アカデミー賞 脚本賞(バダルッコ、ヴィスコンティ、メディオーリ)
1970年 ゴールデン・グローブ 新人俳優賞(ヘルムート・バーガー)ノミネート