<内容>
土ぼこりにまみれて道を行く1台のレンジローバー。運転する中年の男バディは助手席に乗せた男たちに奇妙な仕事をもちかける。「明日の朝、この穴の中に横たわっている私の名前を呼んで、もし返事をすれば助け起こし、返事がなければ土をかけてくれ」。クルド人の若い兵士も、アフガン人の神学生もこの願いを聞き入れてはくれない。そして最後に乗せた老人は男の願いを聞き入れた上で、人生の素晴しさを語りはじめる…。
<見どころ>
1997年カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞した、イランの名匠アッバス・キアロスタミ監督作品。キアロスタミ監督は、ルーマニアの哲学者E・M・シオランの「自殺という可能性がなかったら、私はとうに自らの命を断っていただろう」という言葉から本作を着想したという。「自殺」をモチーフに、生きることへの希望を観る者の心に染み渡らせる傑作。
<受賞歴>
1997年カンヌ国際映画祭パルム・ドール