<内容>
青年ペルスヴァルはある日、森で出会った騎士の姿に興味を持つ。母は騎士の存在を教えることなく育てたのだが、ペルスヴァルは騎士になるべくアーサー王のもとへ旅立つ。途中、無知な彼は婚約者のいる娘に接吻を強要。アーサー王の城に着いたペルスヴァルは、王と敵対する真紅の甲冑を身に付けた騎士を倒し、真紅の騎士となって旅立つ…。
<見どころ>
中世フランス最大の物語作家クレティアン・ド・トロワによるアーサー王伝説を描いた「ペルスヴァルまたは聖杯の物語」の映画化。監督はヌーヴェル・ヴァーグの代表作家エリック・ロメール。出演は、「木と市長と文化会館/または七つの偶然」のファブリス・ルキーニ、「海辺のポーリーヌ」のアリエル・ドンバールなど、ロメール作品の常連が揃う。中世への造詣が深いロメールは、中世の物語を写実的に描くのではなく、中世の世界観を表現しようとした。台詞はトロワのテクストをそのまま使用。
ナレーションは歌として登場人物に歌わせ、セットはプラスチック製の樹木や段ボールとベニヤ板の城など、徹底的に様式化。撮影は、中世細密画のような遠近法や陰影を無視した平板な画面作りをし、夢幻的な表現のためにロメールにしては珍しい特殊効果が用いられている。ロメール作品では異色の歴史大作。日本ではイベント上映のみだった幻の作品。
<受賞歴>